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行政の役割と自助努力
コロナ危機の第2波は、今年の秋から冬にかけてと思っていたら、もう現在、東京を中心に始まっているのかもしれません。すでにコロナの発生から半年以上たっており我々も多くのことを学びました。今回の新型コロナは感染しても無症状の人や軽症者が多く、多くの人は感染しても気付きません。しかし無症状でも感染力はあり潜伏期間も長いので、感染が潜在的に進行し、急速に広がる恐れがあります。そして重症化すると急激に悪化し、ICU,人工呼吸器等による治療が必要になってきます。
感染が潜伏し急速に広がること、また最近では空気感染の可能性も指摘され、治癒した後PCR陰性後も後遺症が残る人が多い等、非常に厄介なウィルスです。このため対策としては感染をできるだけ抑え込むこと、感染後の治療のための医療体制の整備、ウィルスの特性や対処法・新しい日常に対する情報の共有、ワクチン、治療薬の開発が重要になってきます。
感染は国内でも各地域によって事情が違いますし、業種や職場、個人的な事情によっても違うので、経済的対策も含めて対策は共通の認識のもとに、国全体及び地域や企業、個人別に行う必要があります。
こうしたことを確認すると、第2波に備えたこの国の現状は非常に心もとない感じがします。国や地方の役割分担・責任、個人や企業の責任等が明確ではありませんし、第1波に比べて、検査体制や医療体制が整備されてきているようにも見えません。
東京ではPCR検査は保健所経由では既に、重症者以外は受け付けないところまで逼迫しているようですし、病院の受入れ態勢も不十分で救急搬送の患者が待たされ、コロナ対策に貢献した病院ほど赤字が大きく経営危機にあります。
対策のために必要な現状把握のための検査は、現在の1桁も2桁も増やす必要がありますし、病院も東京だけでも1000床規模の感染専門病院が必要でしょうし、人工呼吸器等の設備や感染症専門の医療関係者の育成も急務です。
しかしながら唾液PCR等は地方自治体や病院、かかりつけ医でも、国の対応を待たず独自に進めているところもでてきています。go toキャンペーンも今はタイミングが悪いですが、伊香保温泉では近隣の人たちを対象にすでに同じようなことをして成果を上げているようです。また企業も緊急事態宣言を待たず東京への出張を控えたりテレワークを推進したり、個人レベルでも自主的に移動を制限したりして対応をしています。
前述したように対策は、地域レベルや業種、家庭や個人の事情によって変えていくことが必要です。たとえ国が適切な方策をとったとしてもそれにただ従うだけではなく、自分で考え行動することが必要です。東日本大震災のように指示を待ち犠牲になるという悲惨な事態にならないように。その時その場で一番適切な判断をとれるのは自分だけです。
しかし自分の力だけではできないことも多く、他者との協力も必要です。家族、職場、地域へとこの協力関係を拡げ、地方行政を動かし、国をも動かしていく必要もあります。
この未知のウィルスに関してはだれも未経験で、我々は壮大な社会実験を行っているのかもしれません。個人レベルから考え行動していくことが重要です。
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