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2019年 時代の承継
浅野 介敬(良裕)
2019年の干支は己亥(つちのとい)、己は天の気、陰の土、土を耕し整える意味。
自分の想いを改めて整理し直す年。亥は地の気、陰の水。閉じ込められたエネルギーの放出の年、と言われています。
今年は元号が変わる年でもあり、個人でも企業でも国家レベルでも、これまでのことを整理し直し、新たなスタートの準備をする年になりそうです。
亥年は12支のサイクルの最後。12年前の2007年にはリーマンショックがあり、その前の1995年には、阪神大震災、地下鉄サリン事件がありそれまでのサイクルの大きなエネルギーが放出された年でもありました。
干支は60年サイクルで循環しますが、経済の長期循環もほぼ60年サイクルと言われています。大きな技術革新が、これくらいのサイクルで起き社会システムもそれに連れて変化していきます。産業革命以降、蒸気機関、紡績、鉄道と技術革新が進展し、1929年の世界恐慌以後は自動車、電化製品、化学製品等の時代になり、その60年後の1989年前後からは、情報通信、AIの時代になってきています。
また経済循環的には1929年以降大不況、ブロック経済化、国家主義の台頭から第2次世界大戦に進んでいきました。1989年はベルリンの壁が崩壊し、それに続いて社会主義国家が破綻しました。日本ではバブル景気が崩壊し長期の不況となりましたが、世界的にはリーマンショックまでもったといえるかもしれません。
リーマンショックに対する対策として各国中央銀行は、大量に貨幣を発行し経済の回復に努めてきました。この結果10年後には、世界の総債務残高はリーマン当時の1.43倍の2京7000兆円にまで膨らみ、債務はGDPの3.2倍にまで達しています。10年間でGDPは2600兆円増えたのに対し、債務は8200兆円増えたことになります。このため最近では世界的投資家のジム・ロジャーズをはじめ各所から世界恐慌が間近いとの警告が発せられています。
また日経新聞でも、米国の低格付け企業融資の増大や世界的な住宅価格の頭打ち等、景気の落ち込みに対する懸念記事が増えていますが、歴史的に見てもかなり危険な状態だと思われます。
情報化・AI化等の技術革新による社会の変化が、恐慌的なプロセス、戦争という形態を通るかどうかは分かりませんが、いずれにしても社会システムにも大きな変動があることでしょう。恐慌的変革への備えも必要ですが、社会全体の大きな変化に備えて企業や個人の現状の分析やリスクの把握、本質的に継承すべきことと新たに改革・創造していくことの整理も重要でしょう。
そのための視点として、1つ目はAIやIoT等の技術革新の活用、その影響にどう対処するか。2つ目はその技術革新の自然・健康に対する影響、両立と対策。3つ目はこれらを実行するための意識の変革=教育といったところでしょうか。
これらは同時にこれからのビジネスのキーワード、必須要件ともなることでしょう。
新しい時代・環境への適応、未知の世界にワクワクと希望を持って進むことです。
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