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2021年転換の年 崩壊と創造、再生
新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。
年明け早々緊急事態宣言が出され、ヨーロッパではロックアウトによっても感染は収まらず、アメリカの大統領選挙に伴う混乱は続き、中国の対外膨張政策は拡大される等、波乱含みのスタートとなりました。
昨年の1月にもその年の予測として、2020年未来への分岐点、進化か崩壊かの選択の時と書きました。そして世界のリスク要因として、①環境、災害 ②戦争 ③健康 ④恐慌 の4つを上げましたが、残念ながら健康、災害、不況と当たってしまいました。コロナにより生活は大きく変わり、ニューノーマル新常態は進み、本格的にこの文明の危機に対処せざるを得ない状況になっています。
国内で最初の感染者が出てから1年が過ぎましたが、被害は増加し部分的な医療崩壊も始まってしまいました。世界的には感染者も少なく、医療スタッフやベッド数は十分あるにもかかわらず、コロナ治療への対応は十分でなく、改めてこの国の危機管理能力・体制の不備が露呈してきています。
この原因は1つには縦割り行政があります。病院の管轄でも、厚生労働省、文部科学省、総務省と別れており、横の連携が取れておらず、全体を俯瞰してリーダーシップを発揮するところも弱体です。縦割りの系列だけだと視野が狭く、上下の権力関係が強くなり創造性も発揮できなくなります。これは社会、組織、科学の分野で分業が進み過ぎていること、そして教育制度の問題でもあります。専門的な知識の基盤となる教養や哲学が弱体化しており、専門家相互の意思疎通も困難になり、何が緊急の課題であり、重要な問題かの判断もつかなくなります。
枝葉の中に逃げ込み、根幹や、周りの環境も見えなくなります。
安定した世界が変わっていく転換期においては、情報は錯綜し何が本物かを知ることが難しくなります。そしてSNSの発展により誰でも簡単に情報発信できるようになり、根拠のないフェイクニュースも多くなりました。マスコミはまた公正中立の名のもとに同じような情報しか出さず、またエビデンス主義や、権力等への忖度から報道されない情報も多くなります。SNSではマスコミに載らない情報も発信されるので、マスコミとの間の情報の分断や、SNS内部での情報の分断が激しくなり、アメリカで典型的に見られるような分断社会が世界的に広まってきています。
こうした環境下でフェイクに惑わされず、自分自身を保つためには、本当に重要なことは何かを考え、信念を持つこと、自分自身の存在意義を感じ、危険を察知し、ワクワクできる感覚を磨くことが必須です。
今年はアメリカだけでなく、ドイツ(メルケル首相)、オランダ、イタリア等のトップが交代します。ウィルスは増殖するにつれ変異も多くなり、まだ収束の気配は見えません。コロナ、気候変動、脱炭素、新冷戦や経済不安の課題に向き合い、個人として自立し、分断ではなく連帯し、日々新たに世界を創造、再生していく年になることでしょう。
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