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WBCと日本の再生
今月は日本中がWBCで盛り上がりました。準決勝の逆転劇や、決勝での劇的な展開、そしてそこに至る多くの人々の一体となった行動に我々は感動しました。ダルビッシュ教室、各選手の自分の持ち分・個性を生かした活躍、事前の準備から選手への配慮・的確な采配をし・全体を支えた栗山監督等多くの力が勝利に貢献しました。しかしながらなんといっても大谷選手の二刀流、世界一のために全体をまとめ、鼓舞する姿勢が強烈に印象に残ります。
なかなか勝負されず四球が多い中で、ホームランだけでなく、無理しないで投球に合わせる安打や、意表を突くバントなどは、アメリカの個人プレイ優先でない、日本の「組織的な繋ぐ野球」でチームに貢献していました。
そして決勝戦前のミーティングでの「大リーグのスター選手への憧れを今日1日は捨てよう。彼らを乗り越えて世界一の目標を達成するために」という言葉は、選手の緊張感を取り、リラックスして実力を発揮させる大きな力になったと思います。
予選から準々決勝、準決勝、決勝へと至るプロセスそのものも「マンガみたい」と言われるように人々の想定を超えていたのかもしれません。
これらのことから大きな目標を達成するためのヒントを考えます。
まず第1に必要なことは、目標を明確にし、口先だけでなく心から願うことです。誰かの影響や、世間で認められるからではなく、本当に邪心なく心から願えば、目標実現のために感性が鋭くなり、必要な情報、人等も発見でき、また集まってくることでしょう。
第2に目標実現のために絶対に達成しなければならないポイント、レベルを想定し、必要な要素、技術、知識、人、物、金、情報等を明確にし、組織することです。
第3にこれらの要素を実現するために計画的かつ柔軟に実行していくことです。このためには日々継続的に、マンネリ化せず創意工夫をして実行していくことが大切です。瞬間瞬間を楽しんでそれまでの自分を超えていくことです。
そしてこれらの表面には普通は出ない準備期間を経て、本番、試合に向かう時、これまでの努力の成果・実力を発揮するためには、結果を意識せず無心で動くことが必要です。無心ということは意識がないということではなく、むしろ意識が拡大している状況と言えるでしょう。自分であって自分でないような、過去の自分の限界を超えていくのをもう一人の自分が見ているような。こうした状態になるには雑念があってはできません。
多くの人が自分の役割を果たし、超えていくとき大きな成果が現れます。
他方日本では、国産旅客機の開発断念、H3ロケットの失敗、コロナワクチン、特効薬、ココア等の開発の低迷と、残念ながら衰退の話ばかりです。戦争や気候変動、経済危機等に対する対策も後手後手で、むしろ必要ない制度や慣習を作り、さらに生産性を低くするようなことばかりが目につきます。
WBCの成功も野球少年、甲子園のような野球を純粋に楽しむ無心な心からであったように、他の仕事においても自分の既得権益を守るだけの立場人間から脱して、自分や組織の限界を超えていくことが必要ではないでしょうか。
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