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生活(仕事)の習慣と宇宙のリズム 2012年3月
浅 野 良 裕
昨年のNHKスペシャル「あなたの寿命は延ばせる」での放映以降、「長寿遺伝子」が話題になっています。これは多くの動物実験で、エサの量を40%カットした時、寿命が数十%延び、この原因がサーチュイン遺伝子や飢餓遺伝子の活性化にあるということです。古くから腹八分とか、腹六分とかが健康に良く長生きの秘訣と言われてきたことが、科学的に立証されつつあるようです。遺伝子の90数%は眠ったままと言われていますが、この遺伝子も普通は働かず、空腹や断食等飢餓状態になると働くということです。この内容に関して最近では南雲吉則先生の著書「空腹が人を健康にする」がベストセラーになっています。戦後しばらくまでは、栄養失調等が原因の病気が多かったのが、最近では食べ過ぎによる病気が急激に増加しているようです。空腹にならないのに、単に時間がきたら食べるという習慣は、消化器官等を酷使すると共に、体のバランスやリズムを崩し、なんとなく体調がすぐれないから、不健康・未病、病気の発症へと進んでいきます。今でも飢餓に苦しんでいる多数の人々がいますが、先進国と言われる国でも飽食の時代と言われるようになったのはまだ最近のことであり、食べ過ぎは飢餓の時代からの集合的なリバウンドかもしれません。体の本来の自然のプロセス、循環でなく、頭で作った生活習慣により、本来体が欲しているはずの時間帯や食物さえも感じられなくなっているようです。南雲氏はこうした状態を脱却し、日々生き生きと健康で20歳も若返るために「一日一食」の食習慣を勧めています。このような眠れる遺伝子の発現・活性化は他の領域でも多くあるようです。90%以上の遺伝子が眠っており、脳細胞も90%以上が眠っています。これらを発現させるためには、食の問題で飢餓感がポイントだったように、満たされない状態にすることが一つの要点かもしれません。例えば今、情報社会とも言われているように情報が氾濫し何でもすぐにネットで調べたり、誰かに聞いたり、規則の表面的理解や前例踏襲をしていると、考える力が弱ってきます。危機の時、変化の時ほど本質的に考えなければならず、このためには断食のように情報の断絶、心を無の状態に置くことが必要です。心や仕事の上での飢餓感を作るには、目標レベルを高くすることも重要であり、これにより意識や(脳)細胞が目覚めるはずです。もう一つの要点は、自然、宇宙のリズムとの共鳴です。リズムは時間でもありますが、この場合直線的に過去から未来へと流れる時間ではなく、循環、スパイラルする時間感覚です。1日1日、1月1月、1年1年の循環する時間であり暦です。現在のグレゴリオ暦はユリウス暦をもとにしてつくられたもので数百年の歴史しかありません。1月が28日から31日までと異なっており、月の公転周期とも合わず、自然の宇宙のリズムとずれています。天文学、時間意識に優れていたマヤ暦では、1月が4週間で28日、1年が13月と太陽暦と太陰暦が統合されており、このリズムで生きる時宇宙のリズムと同調し、様々なシンクロが起き物事が順調に運ぶと言われています。しかし別に暦を使わなくても、その瞬間瞬間、自分の感覚と周りの状況をキャッチして動くことができれば、すべてに楽しく生き生きと生きられるのかもしれません。
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