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五次元的仕事術③~企業再生と仕事術~ 2010年10月
浅 野 良 裕
最近の円高、株安等の進行、中国問題やアメリカ、ヨーロッパの景気動向等、景気の先行きは不透明感を増してきました。政府の金融支援や補助金等の不況対策もあって持ち直してきた企業経営も、厳しい変化する経営環境の中で企業の存続をかけた改革、再生を迫られていると思います。この改革・再生は多分、細胞レベル・遺伝子レベルからの変革になるのではないかと考えられます。つまり仕事に対する基本的な価値観、方法、そして企業の遺伝子、企業文化や組織風土のレベルからの改革です。身体の細胞が日々再生・生まれ変わっているように、仕事自体も日々再生し、進化していくこと。五次元的仕事術はこのような視点から、企業の細胞である個々の仕事そのものを本質的に見直していきます。一次元的な仕事の方法は、点から線へ、流れを意識して行うことであり、PDCAサイクルを回すという仕事の最も基本的レベルでした。これは単なる線ではなく、循環であり、更に単なる円ではなく、螺旋・スパイラル状に進化することが重要でした。次に二次元的な仕事の方法は、線から平面になること。つまり仕事・取引の流れが一つではなく、同時並行的にいくつもの流れがある状態であり、これを意識して仕事をすることでした。ここでは、多様な商品、お客様に対して、商品間のバランス、お客様間のバランスをとることが重要になり、ここで時間管理や金額での評価の問題が出てきました。ここで始めて仕事の本質とか経営の必要性の問題が出てきます。商品の価格、品質、時間とコスト、納期の管理つまり、PQCD価格・品質・コスト・納期の視点であり、これらの個々の課題と全体のバランス・統合をどうするかという問題です。そして同じ人が同時に仕事はできないので、仕事の分割、分業=組織の問題が発生します。組織のそれぞれの役割・位置づけ、バランス、コミニュケーションの問題です。さらに重要な点は、この二次元的な視点・思考ができるようになると、一次元的な線のレベルの仕事自体が変化していくということです。つまり多様な視点から見ることによって商品自体の品質が上がったり、業務のレベルも上がってくるはずです。個々のサイクルを深く掘り下げることと、広い視野から見ることの両方が必要です。次に三次元的・立体的な仕事とはどのようなものでしょう。既に二次元で経営の問題という話をしましたが、仕事全体の階層構造、一般社員、管理者、経営者の仕事として分けて考えることです。日常的・実務的業務、管理業務、経営戦略・方針の策定や内部統制の構築運営等の経営業務等の階層構造ですが、さらに経営理念、企業文化、組織風土、価値観や仕事の習慣等の遺伝子DNAレベルへの視点等も入ります。企業再生を細胞レベル、遺伝子レベルからという時、このような立体構造までを含めた企業再生が必要ではないでしょうか。これまでの自社の業務に対する固定観念から自由になり、企業組織、細胞が新たな生命力で満たされ、生命の輝きを放射するためには!
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