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会計事務所の5つの視点 ~税務・会計・経営・人間・宇宙~ 2013年2月
浅 野 良 裕
我々会計事務所が業務を行っていく上で必要な視点は、上記の5つが考えられます。この中で最も分かりやすいのは「税務」の視点と言えましょう。税は、消費税や所得税、法人税、相続税等、個人としても、法人としてもいろいろな場面で関わっており、その影響は大きなものがあります。また税は知っているかどうかで、節税ができたり、後になって余分に課税される等、その負担額が大きく変わる可能性もあります。金額的に明確なので分かりやすいようですが、この視点だけでは十分ではありません。税は「会計」という視点から見たら、コスト・費用であり、未払いの債務・見えない負債と言えましょう。したがって会計的に言えば、費用に対応する収益も見なければなりませんし、債務・負債に対応する資産や負債の増減も見る必要があります。例えば相続税の節税のために、賃貸マンションを建てるとします。この場合建設資金で借入をしたり、預金を使えば、増加したマンション・建物の評価以上に、負債が増加したり、資産が減少するため、相続税自体は大幅に減少します。しかし更地の上に建物を建てれば、土地の評価は下がりますし、建物も建てた瞬間から目減りし、借入金はそのまま残り返済していかなければなりません。したがって長期的な利益計画資金計画が必要になってきます。毎年の収益と費用、資金と税金の変動とその累積、そして何十年か先の状態の予測です。そしてこの将来予測のためには、「経営」の視点が重要になってきます。事業として不動産投資を考えなくてはなりません。将来の市場動向や商品力、全体の財産の運用等多岐にわたって考慮する必要があり、この視点がないと会計は単なる数字合わせになってしまいます。税務、会計、経営の3つの視点は節税を考える上でも最低限必要な視点ですが、これだけでも十分ではありません。「経営は人なり」と言われるように、経営には人間の要素が強く含まれていますが、人間としての独自の視点も必要です。最近では相続対策として、「エンディングノート」が話題になっていますが、その人の人生、ライフプラン、ビジョン、価値観等と、どうかかわるのかという視点が重要になってきます。税務・会計・経営面では問題なくても、その人の価値観と合わなかったり、感情面での抵抗や、人間関係に問題が出てくる等があれば、実施しない方が良いかもしれません。これはどれだけ深く人間を理解しているのか、その人のことが分かっているか、前の3つの視点からその事柄の本質・影響を理解しているかにかかわります。また人間理解は、個人的な理解だけでなく、社会経済の動き、人類としての社会的文化的歴史的な視点も必要です。さらに人は想像以上に、外部の環境や見えない世界からの影響も受けています。自然環境や他の存在、天体等からの影響です。太陽や地球がなければ人は存在しませんし、月や惑星、その他の天体からの影響は、古代から天文学、占星術等で知られてきました。大宇宙と小宇宙である人、マクロコスモスとミクロコスモスの共振・共鳴、ホログラフ宇宙の発見等は、まだまだ未知の領域と言えましょう。しかしこれらの視点に対する意識があるかどうかが、新しい発見、気付きへの入り口となるのではなり、人生を豊かなものにしていくものはないでしょうか。
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