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相続対策とZAMHC ~人生の再定義と再出発~ 2013年4月
浅 野 良 裕
最近、税制改正の影響からか相続対策が話題になっています。基礎控除の枠が40%減り、相続税の申告が必要な人が大幅に増える見込みとなるとともに、税率改定で税負担が増えることによるものと思います。これに対して、教育費の1500万円までの贈与税の非課税化や、小規模宅地等の非課税枠の拡大等による相続税対策が考えられています。一般に相続対策としては、①相続税の節税、②納税資金対策、③争族対策の3つが上げられています。①の節税は一番分かりやすいと思います。②の納税資金は基本的には現金で納税しないといけないので、換金に手間のかかる自社株や不動産等が多い場合にはこの対策も重要です。そして最近では相続に絡む相続人間の争いも増えており、この対策も必要な場合が増えてきています。しかし相続対策はこれだけで十分でしょうか。我々は今年の2月号で、「会計事務所の5つの視点」として税務、会計、経営、人間、宇宙を見てきました。ZAMHCザムーク、Zei税、Accounting会計、Management経営、Human人間、Cosmos宇宙です。これらの視点から観ると、①の節税は税務の視点であり、②の納税資金は会計的視点であり、③の争族対策は会計、もしくは経営の視点と言えましょう。争族対策としては、遺言書の作成、遺留分等がありますがこれらは主に会計的視点で、経営的には、適正な財産分割、相続資産の経営管理力の承継、人間の器の拡大、教育投資等が考えられます。これらは同時に人間的視点とも重なりますが、これは当然のことで、これらの視点は単独であるのではなく、税、会計、経営、人間、宇宙とより包括的に、重層的に関係しているからです。つまり一つの事象を見る多面的な視点と言えるからです。人間的視点を具体的に考えると、ライフプラン・人生設計が見えてきます。「相続とは何か?」子孫に残していくものは何かと考える時、単にお金や物としての財産だけではなく、DNAから始まって、考え方、理念、伝えたいもの、文化、生活様式、思い出、そして生き様そのものが想起されます。相続対策とは、これらの事、自分の人生そのものを思い起こし、過去を現在の自分から再構成し、更にこれからの人生をどう生きるかを考える機会と言えるのではないでしょうか?これからのライフプランの中で、子孫や後継者、関係する人々に何を残していくか? 即ち教育とか、仕事の継承、文章や映像等による伝達するもの、財産、負債としての相続税、そしてそれぞれの財産をどう分割するか等の問題を人生計画・目標の中に位置づけることです。これまでの人生を想い、振り返るとき、新たな視点や気付き、覚醒が訪れるかもしれません。生まれてきた目的、そして新たな人生のこれからの目標も。日々の日常生活の中で、あるいは非日常的な空間の中で、一歩一歩、一呼吸一呼吸すべてを楽しみ味わう時、見えなかった宇宙がその姿を現してくるかもしれません。覚醒・星の影響からの自由。
わか
少くして学べば、則ち壮にして為すこと有り。
壮にして学べば、則ち老いて衰えず。
老にして学べば、則ち死して朽ちず。 「言志四録]
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