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持続可能性と危機管理
今年に入って3ヵ月にもならないのですが、大きな出来事が立て続けに起きています。コロナ・パンデミックは日本では第6波が収まらず、世界でも再拡大の兆候が出てきました。2月からのロシアによるウクライナ侵攻は第3次世界大戦の危機をも想起させています。また3月には東北に強い地震が起き新幹線も止まり、復興途中の地域にまた大きな被害をもたらしており、東日本大震災の余震はまだ続くようです。
世の中の変わり目には、多くの出来事、変化が起きますが、これらにどう対応していくかによってその後の未来が変わります。例えばコロナ後は、コロナ前の日常に戻ることはないでしょうから、コロナ対策を通して何が変わったかを検証する必要があります。医療体制の改革は最も大きな課題だったはずですが、日本では目先の対応ばかりで、根本的な改革はほとんどできていないようです。10年後100年後を考えたヴィジョン、構想を日頃から考え、実行しているかどうかが問われます。
またウクライナ戦争は軍事面だけでなく、情報戦争、経済戦争でもあり、この面では既に世界大戦と言ってもよいような展開を示しています。動物界では生存の問題(食、性)を除いて同じ種の中での殺し合いは起きませんが、人間だけは殺人を行い、その最も大きな戦争を相手の悪と自分の正義を主張して行います。現在の戦争を早く収束させると同時に、根本的な戦争の原因を認識し、対処することが人類の滅亡が危惧されている今こそ必要であり、またその条件が整いつつあるとも言えるでしょう。
そしてサイバー攻撃もですが、多様な情報の選択・判断が重要です。日本人は諸外国に比べてマスコミを信頼する傾向が強いのですが、逆にマスコミの表現の自由度が世界的にみて低いと言う問題があります。テレビや新聞は多様性に乏しく、報じられない重要な情報も多く、残念ながら日本人は表面的な情報をうのみにし深く考えていないと思われます。
更に経済戦争の影響は、気候変動とも連動し、インフレや食糧危機、エネルギー危機が想定され、食糧や水の自給に対して無防備なこの国の現状は大変憂慮されます。
1000年に1度の東日本大震災を起こした地震は、まだ余震の時期が続いており、M8クラスの余震も近いうちの来ると予想されています。それだけでなく東南海地震は百数十年毎に起きておりこれは2035年前後5年以内に起こると言われています。南海から東海に連動して起こるとM9クラスとなり、また富士山の噴火も連動すると考えられるので、東日本大震災の10倍以上の被害が予想されます。
こうした表面に現れた危機や潜在的な危機は、個人や企業、国家、民族、人種、人類、生物それぞれのレベルで考えられますが、文明の危機あるいは人類の持続可能性の問題であり、人間とは何か、文明とは何かの本質から考えていく必要があるでしょう。
そして本当の危機は、こうした状況に在って、物事を本質的に考えず、表面的、過去の踏襲、規則に従うだけで、自分で考えることや周りの変化に対する直観力を鈍らせた人類自身にあるのかもしれません。AIや政府、各種情報に惑わされるのではなく、自分の頭、心、腹で考え、刻々と変わる環境の変化に反応できるような直観力を磨いた個人の連合が、この危機を乗り越え、持続可能な世界を作るのではないでしょうか。
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