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2024年 文明の転換 ~危機と進化~
今年は年頭から能登半島地震、羽田の航空機事故と衝撃的な出来事が続きました。犠牲となられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災された方々の一日も早い復興をお祈り申し上げます。
その後も政界での裏金問題、経済界での不正等が発覚し、昨年からスポーツ界、芸能界、マスコミ、政財界等、現代社会で数々の隠されてきた問題が表面化してきています。
個人の体や心でも、大病する前には必ず予兆のようなものがあると言われます。こんなに多くの分野で予兆が現れると、致命的な病に倒れないようにするためには、抜本的な体質改善、価値観の転換、心の持ち方の変化が必要かもしれません。
昨年GDPでは日本はドイツに抜かれ世界4位となりました。1968年に逆転してから45年ぶりの再逆転です。ドイツだけでなく5位以下にはインド、イギリス、フランスと並び近づいてきています。そして一人当たり生産性はOECD38カ国中30位と低迷し、30年以上に渡って経済力は低下してきました。
こうした傾向は、少子高齢化が進むとますます顕著なものになっていくことでしょう。まさしく抜本的な改革、パラダイムシフトが必要とされているのではないでしょうか。
日本は危機管理ができないと言われます。能登半島は島嶼地帯であった地域が、土地の隆起を繰り返し半島になりました。また数年前から震度6クラスの地震が多発していたにもかかわらず、甚大な被害となり、対策は十分だったのでしょうか。
また災害が起きてからの対応も、イタリアなどでは48時間以内に仮設住宅を18,000戸建てるような国家レベルでの備えができています。しかし阪神、東日本、熊本と大きな地震が続いたにもかかわらず、相変わらず本気の国家的対策らしいものが見えてきません。近づいていると言われる首都圏直下型や南海トラフ地震が起きたら、広域の人口密集地域が被災地となり、他地域からの支援も困難のため、桁違いの被害になるのではと心配です。
能登地域は地勢的に道路等のインフラの整備が難しく、また高齢化により被害を大きくしたのかもしれません。しかしながら逆にこうした難題に対処するために抜本的な方策をとることができるのかもしれません。海や空からの支援や、復興に当たって、若い人たちに魅力がある自然豊かな農漁村や都市の在り方の変革。東京一極集中からの脱却、他の地域、世界とのネットワーク。今までの社会のしがらみや固定観念から自由な発想で、本当に必要でやりたいことができるような地域の創造。
避難民になると生活するのに本当に必要な物、人、行動等が分かって来るのではないでしょうか。人類はこれまでの歴史の中で多くの困難を乗り越えて進化してきました。森林から追い出され、草原で多くの猛獣から逃れ、直立二足歩行や、家族を超えた共同体を作り、言葉を話すようになり、農耕牧畜を始め都市を造り文明を築いてきました。
そして産業革命は自然を改造し、支配してきたと思ってきましたが、今日、気候変動、戦争、格差、感染症と地球規模での問題の増大、人類・生物の持続可能性の危機に直面しています。これらを解決する個々人と社会の新たな進化が求められています。
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